ジャニーズとして生きる

 

 

 

 

 

 

日本には「ジャニーズ」という職業がある。

俳優や歌手とはまた一線を画している、いわゆる「アイドル」というジャンルのタレントたち。昔から世間の注目度は高く、日本のエンターテインメント業界を彩ってきた存在だ。

 

 

なぜ彼らは時代を超えて世間の話題の中心に君臨し、私たちの心を惹きつけ続けるのだろうか。

 

 

 

そもそも「ジャニーズ」になるにはジャニーズ事務所に幼い頃から所属する必要がある。ジャニーズJr.として歌やダンスのレッスンを受けながら、選抜競争を勝ち抜いた者だけが、晴れて「CDデビュー」という全国区への切符を掴む。デビューができるのはJr.全体の1%にも満たないと言われる厳しい世界だが、デビューさえすればトップアイドルへの道は保証されたようなものだ。

 

 

 

 

人生に一度の青春を捨ててステージに立ち、夢に向かって走っている彼らはいつだって無敵なフリをしてくれる。爽やかな笑顔の裏にファンには決して見せない絶望があって、引退を考えた時も、大きな壁にぶつかった時も、私たちがそれを知るのはいつも過去の話になってから。

 

どこか儚くて危うい、いつ消えてしまうか分からないような存在だからこそ、世間はいつの間にか彼らに恋をし、目が離せなくなっているのだろう。

 

 

私たちが愛するアイドルたちは、自分の夢を夢のままにしないし、私たちの夢は夢のままで終わらせてくれる、まさに夢の支配者なのだ。